鳥取大学農学部 Faculty of Agriculture, Tottori University

農学部に関する三つの基本方針

卒業認定・学位授与の方針

鳥取大学の学位授与の方針

鳥取大学は,大学の教育目的を踏まえ,学生が各学部・学科等の教育課程を修め,所定の単位を修得して卒業要件を満たし,次に掲げる能力を身につけたときに学位(学士)を授与します。


  • 文化,社会,自然に関する幅広い知識や各専門分野に関する深い知識を有し,これを理解するとともに,知識獲得のための方法と技能を有している。
  • 論理的思考力,的確な判断力,創造的表現力に基づき様々な諸課題を探究し解決を志向できる。
  • 地域・国際社会での将来の活動に興味・関心を持ち,主体的・継続的に学び,自らの人生を豊かにする生涯学習力を有している。
  • 健全な倫理観を有し,豊かなコミュニケーションをもとに他者と協働し実践する力を身につけている。

農学部の学位授与の方針

農学部は,大学の卒業認定・学位授与方針に加え,学生が各学科における学修と経験を通じて,次の要件を満たしたときに「学士(農学)」または「学士(獣医学)」の学位を授与します。

生命環境農学科の学位授与の方針

生命環境農学科は,大学の卒業認定・学位授与方針で示した能力,農学の基礎と応用に関する共通的な能力に加え,以下のいずれかの専門的な能力を身につけることを学位授与の要件とします。

  • 乾燥地を中心とした開発途上国における環境問題の解決や持続可能な農業農村開発に関する深い知識と技能を有している。
  • 里地里山における環境と資源の適切な管理,それらを活用した地域経済振興に関する深い知識と技能を有している。
  • 持続性のある農業生産に資するための,生物資源の発掘と育種,高度利用に関する深い知識と技能を有している。
  • 食料・健康・環境等の諸問題を解決するために,化学の視点から生命の本質を理解し,生物資源や食品機能の利用に関する深い知識と技能を有している。

共同獣医学科の学位授与の方針

共同獣医学科は,大学の卒業認定・学位授与方針に加え,岐阜大学・鳥取大学共同獣医学科に6年以上在学し,卒業に必要な単位を修得することが,学位授与の要件です。また,これにより獣医師国家試験の受験資格が与えられます。共同獣医学科の課程を修了することにより,以下に掲げる能力を身につけた人材の輩出を目指します。

  • 伴侶動物,産業動物,実験動物,野生動物の健康の維持に関する幅広い知識と技能を有する人材
  • 口蹄疫のような大規模家畜伝染病の突発的な発生などに際しても対応できる問題解決能力を有する人材
  • 未知の疾患や難治疾患に接した際などにも対応策を探し出すことができる科学的・論理的思考力を有する人材
  • 災害などに際して動物の健康維持のみならず公衆衛生業務にも迅速に携わることができる実践的行動力を有する人材
  • コミュニケーションスキルが高く,動物の所有者との信頼構築や衛生行政の円滑な遂行などに必要な社会性と獣医学関連海外事情を積極的に収集できる国際性に優れた人材
  • 食の安全・安心や家畜感染症及び人獣共通感染症などのリスクマネジメント能力を有する人材
  • 国際獣疫事務局(OIE)のミニマム・コンピテンシーに記載されている多様化,高度化,国際化しつつある獣医学に対する社会的要請に対応し,公共獣医事(Veterinary Service)を担うことができる人材

教育課程編成・実施の方針

鳥取大学の教育課程編成・実施の方針

鳥取大学は、学位授与の方針で示す能力を学生が身につけることができるよう、次に掲げる方針のもと、各学部・学科等において体系的な教育課程を編成し、実施します。


  • 教育課程・教育内容
    • 社会の中核となり得る教養豊かな人間育成のため、教養科目・外国語科目・健康スポーツ科目か なる全学的な共通科目と、特定分野の知識と技能を身につける専門科目との融合を図ります。
    • 課題解決能力や社会的実践力を形成するため、理論的探究と実践的探究を促し、これらを統合する科目を設け、知と実践を融合する教育課程を編成します。
    • 入学後の学修を主体的に行うことができ、かつ、学習動機を明確化できるよう、初年次教育を充実します。
    • 自律的な生涯学習力を育成するため、キャリア形成に関わる教育を推進します。

  • 教育方法
    • 健全な倫理観を有し、豊かなコミュニケーションをもとに他者と協働して実践する能力を形成するために、対話型・参加型教育の展開に努めます。

  • 学修成果の評価
    • 各学部の定める成績評価基準に基づき、試験、レポート等により学修成果を厳格に評価します。
    • 学修成果の可視化に努め、教育課程を検証します。
  • 生命環境農学科の教育課程編成・実施の方針

    農学部は、大学の教育課程編成・実施の方針に加え、動植物のいのちを育む力、守る力、探究する力を養う教育を実践します。そのために各学科の「専門科目」または「専門教育科目」を通じて、基礎的専門知識と課題探究能力を備え、実践力のある人材を育成出来る様な教育課程を編成し、実施します。

    生命環境農学科は、大学の教育課程編成・実施・評価の方針に従うとともに、卒業認定・学位授与の方針(DP)で示した能力を修得するために、以下の体系的な教育課程を編成し、実施します。


    教育課程の編成の方針
    • 専門教育においては、専門科目を学科共通専門科目とコース専門科目に区分し、段階的に導入から応用、探究へとつながるカリキュラムを構成します。
    • 学科共通専門科目では、基礎科目と発展科目を設け、農学を学修する上で必要となる専門知識の導入を図ります。さらに、農学を幅広くより深く理解するための探究科目を設定します。
    • コース専門科目では、基幹科目と展開科目を設け、各コースで求める能力を達成するために、応用と専門的技能の修得を図ります。

    教育・学修方法に関する方針

    • 農学における課題解決能力や社会的実践力を修得するために、理論中心の講義、対話型・参加型形式を含む実践中心の演習、実験を有機的に連携させ、DPで示した能力を修得できる教育を行います。

    学修成果の評価の方針
    • 学部の定める成績評価基準に基づき、試験、レポート等により農学における学修成果の到達度を厳格に評価します。
    • 農学における学修成果の可視化に努め、教育課程を検証します。

      共同獣医学科の教育課程編成・実施の方針

      共同獣医学科は、大学の教育課程編成・実施の方針に加え、動物の健康の増進、公衆衛生の向上、人間社会や環境における健全性の維持に貢献できる、あらゆる命の専門家の育成が教育上の理念です。そのため、日本だけでなく国際社会をリードする者に不可欠な教養教育を基盤に、動物に関わる総合的・実践的かつ高度な獣医学教育を展開します。

      • 一般教養科目
          • 人として、さらに獣医師として必要な自然科学の基盤、社会的規範及び国際性など、多様な領域について学問的関心を持ち、幅広い総合的な判断力を培い、かつ豊かな人間性を涵養することを目的とする教育を実施します。また、獣医学専門教育を開始する準備として、少人数を対象とした個別指導教育の実施や獣医学の多様性と獣医師の社会的役割を概説します。
      • 専門教育科目
        • 斉一教育科目群と専修教育科目群から構成されます。前者は、獣医学モデル・コア・カリキュラムに準拠した科目について、多様化する獣医師の職務を遂行する上で必要な知識・技能に関する教育を実施します。専修教育科目群は、実践的体験学習(インターンシップ)、卒業研究及びアドバンス科目(選択科目)等からなり、問題解決力、課題探究力、論理的思考力、プレゼンテーション能力、英語活用能力及び実践的行動力を養います。
      • 学修成果の評価方針
        • 学修成果の評価については鳥取大学単位認定規則に則り実施します。また、各科目のシラバスに記載された成績評価方法と基準及び学部の定める成績評価基準などに基づき、授業目標への達成度により評価します。

      入学者受入れの方針

      鳥取大学の入学者受入れの方針

      鳥取大学は、本学の基本理念である「知と実践の融合」を志向し、知識を深め理論を身につけるとともに、実践を通して地域から国際社会まで広く貢献したいという意欲を持ち、これに必要な能力を高めることを志す次のような人を広く受け入れます。

      • 文化、社会、自然に関し、高等学校等において履修する科目の基本的な知識・技能を有する人
      • 大学で学ぶにあたり、基礎的な思考力、判断力、表現力を修得し、その向上を志す人
      • 自己の能力を継続的に向上させ、課題や問題を探究しようと志す人
      • 健全な倫理観を身につけ、主体的に他者と協働して社会貢献を志す人

      各学部・学科等では、これらの人を受け入れるため、入学者に求める能力やその評価方法を、様々な能力と関連付けて明示し、大学入学共通テストを利用する一般選抜のほか、総合型選抜、学校推薦型選抜、社会人を対象とした選抜などにより多面的かつ総合的な評価による入試の機会を設けます。

      農学部の入学者受入れの方針

      農学部では、人類の持続的生存と福祉への貢献を目指す次のような人を求めています。

      • 文化、社会、自然に関する基本的な知識・技能を有する人
      • 大学で学ぶにあたり、基礎的な思考力、判断力、表現力を修得している人
      • 自己の能力を継続的に向上させようとする意欲がある人
      • 倫理観及び責任感をもち他者と協働して社会に貢献したいと考えている人
      • 食料、環境、いのちについて強い関心を持ち、自主的、自発的に学ぶ意欲を持つ人
      • 国内外で農学の発展に積極的に貢献したいと考えている人

      生命環境農学科の入学者受入れの方針

      生命環境農学科では、農学部の入学者受入の方針に基づき、傾聴力を有し、視野を広げ、創造力を養う意欲をもった、次のような人を求めています。

      • 食料、環境、生命に関心を持ち、高等学校等で履修する科目の基本的な知識を有する人
      • 基礎的な科学的思考力と判断力を持ち、その多面的な向上と深化を志す人
      • 自己の能力を継続的に向上させ、乾燥地の農業や環境問題、地域資源の保全や活用、生物資源の発掘や育種、生命現象の解明や応用について主体的に探究する意欲を持つ人
      • 健全な倫理観と使命感を持ち、自身の考えを表現する力、力を合わせて活動する力を備える人

      生命環境農学科では、これらの人を受け入れるため、入学者に求める能力やその評価方法を、知識・技能、思考力・判断力、表現力、意欲などと関連付けて明示し、大学入学共通テストを利用する一般選抜のほか、総合型選抜、学校推薦型選抜、社会人を対象とした選抜などを活用して多面的かつ総合的な評価による入学者の選考を行います。

      共同獣医学科の入学者受入れの方針

      岐阜大学・鳥取大学共同獣医学科では、動物、人間社会、環境の健全性の維持に貢献し、多様化、高度化、国際化しつつある獣医学に対する社会的要請に対応できる獣医師の養成を目指しています。そのため、以下に掲げる意欲を持つ人材を求めます。

      • 高度な獣医学教育に対応し得る高い総合的学力を備えている人
      • 国際性及び科学的・論理的思考の習得に必要な基礎的な語学力と理系の知識を備えている人
      • 自然や生命に強い興味を持ち、それを探究する意欲を持つ人
      • 獣医学に関わる高い倫理観と使命感、コミュニケーション能力を備える人
      • 獣医師としての目的意識を持ち、獣医学を通じて社会の発展に貢献する意欲を持つ人
      • 公衆衛生や環境衛生、動物の病気の診断・治療等の幅広い分野について強い意識を持って学習に励む人
      • 国際交流に積極的に関わり、獣医師として世界に貢献する意欲を持つ人

      共同獣医学科では、これらの人を受け入れるため、入学者に求める能力やその評価方法を、知識・技能、思考力・判断力、表現力、主体性・協働性などと関連付けて明示し、大学入学共通テストを利用する一般選抜のほか、学校推薦型選抜などを活用して多面的かつ総合的な評価による入学者の選考を行います。

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