鳥取大学農学部 Faculty of Agriculture, Tottori University

教員詳細

教授

田中 裕之

Hiroyuki TANAKA

所属
生命環境農学科
担当教育コース
植物菌類生産科学
教育研究分野
植物遺伝学
主な担当科目
植物遺伝学概論、植物遺伝学各論、植物育種学II
研究に関連する高校教科

研究の概要

いろんな“美味しい”に応えるムギの品種改良

ご飯を食べない日があっても、小麦粉の食品は毎日、食べているのではないでしょうか?パン、麺、菓子はもとより、醤油や麩も小麦粉が原料です。ムギには様々な品種があり、食品に応じて最適な品種を製粉した小麦粉を原料に使います。さらに同じ食品でも嗜好性に応じて品種を使い分けます。私の分野では各食品に最適な品種の特性を遺伝子・タンパク質レベルで解き明かし、いろんな“美味しい”に応える品種改良を目指します。

小麦粉を使った食品

左側の写真は、強力粉(左)、全粒粉(中央)、ライ麦粉(右)で焼いたパン。中央の写真は、中国の刀削麺(とうしょうめん)。右側の写真は、硬いクッキー(左)と軟らかいクッキー(右)。

主な研究テーマ

1.部品探し

ムギの起源地や伝播ルートの地域を訪れ、品種改良の“部品”に使える野生種や在来種を探しています。

ムギの起源地近くでムギ探し。

2.組み立て方の改良

人工交配により野生種や在来種が持つ有用な遺伝子・染色体をムギへ導入しています。導入した染色体を蛍光色素で塗り分けたり、ゲノム情報を利用したDNAマーカーで識別したりして、有望な個体を効率的に選抜しています。またDNAマーカー技術は、見た目では区別が難しい芝草の品種同定に応用しています。

ムギ染色体(青)へ野生種染色体の一部(緑)を導入した。

3.完成品の評価

1個体から収穫・製粉した少量の小麦粉でも、パンを焼いたときの膨らみを評価できます。大量の小麦粉を使って詳細な品質評価をするために、農水省や企業と共同研究を行っています。

試験管中の小麦粉の沈降量が多いほど、パンを焼いたときによく膨らむ小麦粉である。

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