鳥取大学農学部 Faculty of Agriculture, Tottori University

教員詳細

教授

山口 武視

Takeshi YAMAGUCHI

所属
附属フィールドサイエンスセンター
担当教育コース
植物菌類生産科学
教育研究分野
作物管理学(フィールド教育部門)
主な担当科目
植物科学,栽培学概論,飼料作物学
研究に関連する高校教科

研究の概要

植物に愛情を注ぐと作物になる

人類は地球上の多くの植物の中から人間にとって有益なものを選択してきました。そして、長い年月をかけて、植物の本性を明らかにし、植物の持つ能力が最大限発揮できるよう愛情をこめて栽培し、より特性が強いものへと改良を加えてきました。こうして人間の手によって改良が加えられた植物を作物(さくもつ)と呼びます。作物は人類の愛情がいっぱい詰まった宝箱なのです。さあ私と一緒に宝の本質を探る知的冒険の旅に出よう。

作物栽培の極意

作物に栽培技術を適用するときは、まず作物に聞いて見よう、今何して欲しいかを。そのためには作物のわずかな変化も見逃さない観察眼(これを私は作物愛と呼ぶ)を養う必要がある。本学部にはその着眼点を磨けるフィールドがある。

主な研究テーマ

だれでも測定可能な作物の生育診断技術の開発

作物の本質を明らかにする手段に高価な装置は必要ありません。圃場で誰でも簡単に測定可能な技術が適用できれば、栽培者自身が生育の良否を判断することができます。例えば、水稲の茎基部を切断するとそこから出液が出てきます。測定条件を揃えれば、この出液量は根の呼吸速度と密接な関係にあるので、秤ひとつで根の呼吸活性が把握できるのです。

水稲の出液採取の様子(右図)、根の呼吸速度と出液速度との関係(左図)

化学肥料や農薬を使わない作物栽培技術を作る

化学農薬や化学肥料を一切使用しない栽培を有機栽培と呼びます。日本において有機栽培を実践するときに高い壁となるのが雑草対策です。日本の農業は雑草との闘いであると言っても過言ではありません。そこで私たちは、水稲栽培で再生紙を田植え時に敷きつめて除草する方法を確立しました。

再生紙を式説しながら同時に移植する田植機(右図)、敷設1ヶ月後の雑草発生の様子(左上下写真)

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