フィールドサイエンスセンター(FSC)の概要
鳥取大学農学部附属フィールドサイエンスセンターは、1920年(大正10年)鳥取高等農学校に実験実習農場が設置されたことに始まり、1966年(昭和41年)の鳥取大学統合移転に伴い、現在の湖山地区に移りました。また、2004(平成16)年年の国立大学法人化に併せさらなる発展を遂げる為、新たに普及企画部門を加えた組織として2005年(平成17年)4月より生まれ変わりました。本センターは既存の附属農場と演習林を統合して、農地や森林などのフィールドを活用した研究・教育・地域貢献を実践すること、そして農学部における総合的なフィールド科学の情報発信基地としての機能を担うことを目的としています。
普及企画部門
地域の要請を基にした総合的なフィールド教育と全学対象の自然・食農・農林業技術に関する実践教育プログラムの企画と運営を行います。
生物生産部門
農業生産の基礎となる技術・技能教育を進めるとともに、地域特産物の生産に関する技術・品種の開発を通じた高度な教育・研究を行います。
森林部門
森林生態系を健全な状態に維持し、様々なフィールドでの野外教育・森林の生態や保全に関する研究子供たちや市民を対象とした地域貢献を行います。
主な活動フィールド
湖山農場(12ha)・大塚農場(5.6ha)・蒜山の森(573ha)・三朝の森(186ha)・伯耆の森(33ha)・
湖山の森(3.6ha)
主な活動
教育活動・・・田畑や森林で学ぶ実習教育や教員・学生が行う研究の場として活用され、生産者・技術者の研修の場としても活用されています。2つの農場では一般作物の栽培技術に加え、園芸作物に関する技術教育も行っています。4つの教育研究林では広葉樹林を中心とした実習教育が行われています。
ソラマメの選別実習 実習でのハウス建設 田植実習 稲刈り実習 ナシの人工授粉 加工実習
研究活動・・・水稲・ムギ、ダイズなどの畑作物に加え、ブドウ、トマト、花卉などの園芸作物とニホンナシの栽培を行い、これらを対象として研究しています。蒜山にはコナラ、ミズナラ、ブナなどの広葉樹林、三朝には針葉樹造林地と広葉樹天然林、伯耆には優良なアカマツ林、湖山にはクロマツやニセアカシアに鳥が種子を運んだ広葉樹類が混生する森林があり、森林生態系に関する様々な研究を行っています。
地域貢献・・・地域の子供たちを対象とした森林教室や食農教育、中高生を対象とした林業体験研修を実施しています。また、ナシを中心に果樹生産者を対象とした公開講座にも参画しています。さらに普及企画部門を中心として、地域の要請を基にした一般市民を対象とする総合的なフィールド教育プログラムを企画・実施します。
幼稚園児の芋掘り 農産物の販売