フードシステム科学コースの国際貢献

鳥取大学農学部
フードシステム科学コース

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更新日 2008-12-03 | 作成日 2007-10-03

国際貢献

メキシコ合衆国

農学部が2001年7月から2004年6月まで行ったJICA開発パートナー事業「乾燥地域における農業及び農村振興」に、フードシステム科学コースからも3名の教員が参加しました。私たちが担当したのは営農・流通分野です。
 具体的には、節水栽培技術・振興作物を組み込んだ営農モデルの作成、出荷のための農家グループの組織化、振興作物の出荷市場選定、出荷基準作りなどを行いました。
 振興作物の節水栽培技術は、現地の農家にとっては費用がかかりすぎるという問題があり、結果としてほとんど農家のもうけが無くなります。中小規模の農家が節水栽培技術を利用できるようにするためには、今の技術を低コストで実現できるように改良することが課題となっています。

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(上)農家への説明会の風景。営農モデルを作成するために必要となる営農データを集めるために、営農記帳の方法を説明しています。

エル・サルヴァドル共和国

el-salvador.jpg エル・サルヴァドル農業技術開発普及強化計画では、小規模農家を対象とした持続的な営農技術体系の開発および普及機能の強化を目指しました。プロジェクトでは、傾斜地の小規模農家の現状と問題点を明らかにするために、モデル・サイトであるZapotitanおよびCojutepeque普及所管内で営農実態調査を実施しました。私たちは、この調査の設計、分析の指導を行いました。

(左)急斜面の圃場。土壌の流出を防ぐために、等高線に沿って稲科の植物が植えられている。長い間、内線が続いていたエル・サルヴァドルでは、停戦合意後、かつての反政府軍の兵士に農地が分配されたが、その大部分が写真のような急傾斜地である。また、元反政府軍の兵士は農業を行った経験が無い者が大部分であり、営農に関する知識を持たないため、その指導が急務となっている。

象牙海岸共和国

ivory.jpg西アフリカの象牙海岸共和国では、都市化による食習慣の変化等の要因により、米の消費量が急増しており、国内での米の増産が求められています。そこで稲作の拡大・定着を目的とした象牙海岸小規模灌漑営農改善計画が実施されました。このプロジェクトでは、営農システムの改善を図るために、モデルサイトにおけるベースラインサーベイが実施され、私たちは調査の設計、分析の指導を行いました。

(上)稲作農家の家族。彼らは低湿地に自ら水路を引き、稲作を行っている。稲作農家の大部分が、国外からの移民であり、農地の所有権を持たない。非常に不安定な環境で、営農を継続せざるをえない状況にある。