研究内容
学部学生向けに書いています。各研究の具体的な内容(学術論文、修論卒論、学会発表)は、こちらで公開しています。


乾燥草原植生と人為的撹乱
乾燥地では植物の成長は水資源によって大きく制限されており、 日本のような湿潤地に比べると植物の成長速度が遅く植物量も少ないのが一般的です。 そのため撹乱を受けると植生回復に時間がかかり、しばしば水食や風食によるさらなる土地荒廃に繋がります。
 本研究室では、乾燥地における人為的撹乱が植生にどのような影響を与えるのか、 また撹乱後にどの程度自然に植生が回復する可能性があるのかを明らかにすることを目的に研究を行っています。 近年は、モンゴル草原において未舗装道路による植生撹乱を対象に研究を進めています。 これまでに、未舗装道路による植生撹乱の程度を明らかにし、未舗装道路を放棄すると自然に植生回復が進むものの、 その植生は撹乱前とは異なる可能性を示しました。 また、植生回復に大きく貢献する土壌中の埋土種子集団について、未舗装道路の形成がどのような影響を与えるのかを明らかにしました。 現在は未舗装道路の植生回復に関係する要因として、草原構成種の種子の発芽能力、圧密土壌への根の貫入能力、 クローナル植物の地下茎伸長能力などを取りあげ、研究対象としています。 これらの研究を通し、乾燥草原の修復や保全に対し有用な情報を発信できればと思っています。





地球環境変化と植物
産業革命以降、人間活動に起因するさまざまな地球環境変化が急速に進行してきました。 2011年、世界人口は70億人を突破し、地球への負荷はますます強くなると予想されます。
 本研究室では、大気CO2濃度上昇と窒素降下物量増加という2つの地球環境変化を対象に研究を行っています。 これまでに、樹木の高CO2応答や乾燥草原の窒素降下物量増加に対する応答を明らかにしてきました。 今後は、乾燥地の植物に対する地球環境変化の影響を調べていきたいと考えています。
 



砂丘緑化植物の生態
中国では砂漠化が大きな問題となっており、国家を挙げての砂漠化防止事業が行われています。 また日本を含め多くの国からの緑化団体も活動しています。
 本研究室では、このような緑化事業によって植栽された緑化用植物が長期的に生存し、持続的な緑化が可能なのかどうか調べています。 これまでに中国内モンゴルの砂丘緑化地において、緑化潅木の種子散布と実生の発生と枯死を追跡し、天然更新の可能性を明らかにしました。 現在は、緑化植物の種子サイズによって初期生育や乾燥耐性にどのような違いがあるのかを調べ、 より効率的な緑化に向けた提言を行いたいと考えています。




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