現代社会は、食品価格の高騰や食糧安全保障の問題、健康と食の関係に対する関心の高まり、国内の少子高齢化や地域過疎化と首都圏への一極集中の問題、地球温暖化に伴う気候変動の問題、持続的な環境保全と地域活性化の問題といった、私たちの社会において解決が強く望まれている諸問題を抱えています。農学は、これらの問題に取り組み、食糧の生産、加工、流通、そしてそれらの基盤となるライフサイエンス、さらには我々を取り巻く環境の保全などについて、学術的な理解を進めつつ実学を重視する学問分野です。

鳥取大学では、開学より地域や世界の問題に関する研究を継続的に進め、世界的な研究および連携拠点へと深化させてきました。代表例として、梨やキノコの研究等が挙げられます。これらの研究は、国内の農学に関わる諸課題の解決と地域の農林畜産業の育成に大きく貢献し、さらに先端的・学際的な研究へと進化し世界をリードするに至っており、日本のみならず世界の産官学コミュニティーとの連携を深めています。

このような農学研究の特色を生かし、より高度で充実した大学院教育を実施するため、鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科農学専攻では、「里地里山環境管理学」、「植物菌類生産科学」、「農芸化学」の3つの教育コースと、「菌類きのこ資源利用科学特別プログラム」から構成される、農学の諸分野を深くかつ統合的に体験する教育研究プログラムを用意し、これまで以上に専門の研究に集中して取り組める環境を用意しています。

農学専攻では、農学の将来を担う専門家・技術者を養成し、国際的な視野を広める人材育成を進めており、何事にも積極的に取り組む大学院生をお待ちしています。充実した研究施設を有し、かつ豊かな自然にも恵まれた鳥取の地で、農学を楽しんでみませんか。