鳥取大学農学部 Faculty of Agriculture, Tottori University

教員詳細

准教授

村端 悠介

Yusuke MURAHATA

所属
共同獣医学科
講座
臨床獣医学
教育研究分野
獣医画像診断学教育研究分野
主な担当科目
麻酔学,プレクリニカル実習,総合参加型臨床実習

研究の概要

より安全で痛みのない動物の周術期管理をめざして

近年の伴侶動物臨床では,高齢や基礎疾患のある動物でも,全身麻酔下で画像診断検査や外科手術が実施されています。同時に,外科手術に伴う動物のストレス軽減や,痛みのコントロールに関しても大きな注目が集まっています。そのため,鎮痛薬や鎮静薬の相互作用,新しい生体モニタリング法の検討など,動物がより安全で負担の少ない周術期管理を目指し研究を行っています。

伴侶動物の周術期管理の概要

伴侶動物の周術期管理は,様々な疼痛管理法やストレスへの対応,快適な入院環境や看護ケア,退院後のサポートで成り立っています。

主な研究テーマ

吸入麻酔薬とオピオイドの相互作用

近年,伴侶動物の外科手術では,鎮痛薬としてオピオイドが積極的に使用されています。このうち,麻薬性オピオイドは,犬で強い鎮痛作用があるため,特に侵襲の大きな手術の場合,周術期の鎮痛薬として有効です。そのため,麻薬性オピオイドの中でも,超短時間作用型鎮痛薬であるレミフェンタニルに注目し研究を行っています。レミフェンタニルは,排泄半減期が犬において約3-6分であり,その薬理学的特徴から,手術の侵襲やストレスに合わせた調節性が高く,手術時における鎮痛薬として理想的であると考えられています。現在は,全身麻酔に必要な吸入麻酔薬の様々な作用に対してレミフェンタニルが及ぼす影響を検討しています。

レミフェンタニルの投与速度に応じて,交感神経反射の反応が消失(MAC-BAR),体動が消失(MAC),喉頭反射が回復(MAC-extubation)するセボフルランの投与量を算出し,犬におけるセボフルランとレミフェンタニルの相互作用を示しています。

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