教員詳細
講師
菅森 義晃
Yoshiaki SUGAMORI
研究の概要
地球の事象を地史から読み解く
大阪市立大学大学院修了後,4年間のフリーター時代を経て,2014年に鳥取大学地域学部に着任.その後改組により農学部に異動.古生代後期~中生代の深海の地層や放散虫化石の研究の他に,鳥取に来てからは山陰海岸ジオパークの新生代の海や陸でできた地層や火山,深成岩を使って研究・教育を行っている.研究手法は山や海での調査・観察を主体とし,室内での岩石の化学処理や岩石・化石の顕微鏡観察,岩石の化学分析等多岐にわたる.
主な研究テーマ
顕生代東アジア東縁の地質構造発達史の解明
西南日本を構成する地質体がどのような変動を受けて現在の姿になったのかを地質図を描くことで明らかにしようとしている.特にユーラシア大陸が存在しなかった時代~その原型ができる時代に日本列島を構成する地質体が何をしていたのか?という視点で研究を進めている.これらの地質体のなかでも,西南日本内帯の舞鶴帯,超丹波帯および丹波帯に関連した地層の研究を行い,野外での地質調査に基づいて,これらの地層の積み重なりや関係について観察や微化石等を使って調べている.また,山陰海岸ジオパークに分布する地層や岩石の研究も行っており,日本海の形成やその前後の地層を使った研究を行っている.
放散虫から読み解く生物進化と古環境
放散虫は珪質殻を有するプランクトンであり,保存ポテンシャルが高い.そのため,深海だけでなく浅海域の地層からも産出し,日本列島の顕生代の様々な地層から産出する.放散虫の進化や地層と放散虫化石に反映された古環境の情報を読み取るべく研究を進めている.