教員詳細
教授
早乙女 梢
Kozue SOTOME
- 所属
- 附属菌類きのこ遺伝資源研究センター
- 担当教育コース
- 植物菌類生産科学
- 教育研究分野
- 菌類系統学(遺伝資源評価保存研究部門)
- 主な担当科目
- 系統分類学 菌類分類学II
- 研究に関連する高校教科
研究の概要
生物資源としての多孔菌類の利活用促進にむけて
傘の裏面に管孔のあるきのこ類は「多孔菌類」と呼ばれ、サルノコシカケ類がその代表です。多孔菌類には、強力な木材分解力を持つ種が多く、食用、薬用だけでなく、応用研究でも着目される生物資源です。しかし、多孔菌類を含むきのこ類には、多くの未知の種が存在し、その多様性は謎につつまれています。 多孔菌類を収集・保存し、多孔菌類が利活用できる基盤づくりを目指しています。
主な研究テーマ
多孔菌類の系統分類学的研究
地球上には150万種以上の菌類が存在するといわれますが、人類が発見し、報告している菌種はその10%にも至りません。きのこ類の中でも、多孔菌類は応用利用性が高いグループですが、残念ながら、その分類学的研究は特に遅れています。分類学的研究では、研究対象となる生物間の関係性を系統的に検討し、また、菌類の特徴・特性を明らかにすることで、分類学的な位置づけを解明します。このような系統分類学的研究を通し、利用可能な多孔菌類の多様性を明らかにすることを目指します。
木材腐朽に関する特性に着目したきのこ菌株の評価
きのこの木材腐朽力や分解能に着目した研究は、基礎から応用まで様々に展開されています。その理由の一つには、木材腐朽性のきのこ類が、難分解性の木材成分であるリグニンやセルロースを分解する特殊な能力を有することが挙げられます。多孔菌類を中心に多様な木材腐朽性きのこ菌株を収集し、木材分解に関する能力を調査しています。それらを通し、きのこ菌株の高付加価値化と試みるとともに、また、菌株の保存法が木材分解力や酵素活性に及ぼす影響も調査しています。
ナシ樹木に腐朽害を起こす多孔菌類の研究
木材腐朽性のきのこ種が生立木の材内に侵入しても、樹木はすぐに枯れることはほとんどありません。そして、その侵入自体も見た目からは分かりません。果樹を含む腐朽害に関する研究は現在もほとんど行われていません。このような背景から、鳥取県の特産品の一つであるナシを対象に、腐朽害を起こすきのこ菌種の探索やその病原性を検証する研究を行っています。