教員詳細
教授
野波 和好
Kazuyoshi NONAMI
- 所属
- 附属フィールドサイエンスセンター
- 担当教育コース
- 植物菌類生産科学
- 教育研究分野
- 農業生産工学
- 主な担当科目
- 農業機械学Ⅰ、Ⅱ
- 研究に関連する高校教科
研究の概要
工学的アプローチで農業に貢献
農業経営の変革に伴い、稲作を中心に経営規模の拡大が進んでいます。これには農作業の機械化が大きく貢献しています。しかし、鳥取県の地域特産物である梨、ラッキョウや芝などについては、未だ多くの人手を必要とした労働負担の大きい作業が残っています。中山間地域農業を機械化の視点から見直し、環境問題への取り組みも視野に入れながら新しい農業展開に貢献できる機械化技術について研究を進めます。
重労働からの解放を機械化で実現
手作業中心の農作業では、膝突き、中腰姿勢などの重労働作業が多く含まれます。機械化しやすい作業体系への変換を検討し、新技術開発によって軽労化・省力化を実現していきます。
主な研究テーマ
小形芝収穫機の開発
鳥取県は全国第2位の芝生産地です。収穫作業は、機械で切り出した芝を膝突きながら1枚1枚拾い集め、9枚1束に結束するために12kg程度の芝束を中腰で持上げる作業が行われています。開発した芝収穫機は、切り出し後の敷き詰められた芝を自動的に拾い上げ、作業者は立ち姿勢のまま作業が行なえるようにしました。
現在行われている芝収穫作業と開発機による作業
洗いラッキョウ調製作業の機械化に関する研究
鳥取県は全国第1位のラッキョウ生産地です。圃場から掘り出されたラッキョウは規定の長さに調製して出荷が行われています。調製方法は、架台に立てた包丁に押し当てることで根側と葉側を切断していますが、最終調製である洗い調製は漬物のサイズに1球1球を調製することもあり、ラッキョウ生産に係る全労働時間の7割以上を出荷調製に費やしています。開発した洗いラッキョウ調製機は、回転するドラムにラッキョウを挟み込むことで、根側と茎側を同時に切断でき、効率的に作業ができます。また包丁等の刃物に直接触れないので安全です。