鳥取大学農学部 Faculty of Agriculture, Tottori University

教員詳細

講師

遠山 裕基

Yuki TOYAMA

所属
生命環境農学科
担当教育コース
里地里山環境管理学
教育研究分野
地域農業組織学分野
主な担当科目
地域農業組織学概論 環境経済学Ⅰ 環境経済学Ⅱ
研究に関連する高校教科

研究の概要

東南アジアと日本における農家とその組織の動向を捉え,地域農業の在るべき姿を探る。

日本や東南アジアの農業は,地域内の人付き合いや明確な目的をもった住民組織,事業法人など,多様な構造と機能をもった組織が,お互いに関わり合うことで成り立っています。
私の研究室では,これらの組織とその集合体が持つ構造や機能の解明を通じて,持続可能な地域産業のあり方を模索しています。活動の中心はフィールドワークで,東南アジアと日本の農村が主な対象となります。

カンボジア・タケオ州にてベトナム行きの輸送船に積み込まれる籾米

カンボジアのタケオ州はベトナムとの国境に位置しています。国境近辺で稲作を営む農家が生産したコメの多くは,河川水運によってベトナムに輸出されています。

主な研究テーマ

タイ東北部の稲作農家組織による共同機械・設備利用を通じた生産効率化

タイの主要なコメ産地である東北部では,稲作農家のグループを受け皿として補助金や農業機械を供与する政策が繰り返し実施されてきました。グループは政府から受け取った資金・物財をメンバー間で公平に分配・運用するために,さまざまな活動に取り組んでいます。
「このような政策は農家による稲作経営にどのようなインパクトを与えるのか?」
「持続可能な稲作生産構造を実現する上で求められる公的支援の内容とは?」
このプロジェクトでは上記の問いに答えるため,稲作農家グループとそのメンバーを対象とした現地調査に,継続的に取り組んでいます。

タイ東北部で活動する大規模稲作農家グループのメンバーへのインタビュー調査の様子

マレーシアのアグリツーリズムにおける観光事業者と農村共同体との協働モデルの構築

マレーシアでは農村内にある景観,施設,催事などの地域資源を活用したホームステイ・ビジネスの実施が奨励されています。得にセランゴール州やケダ州の稲作地帯では,田園風景を活かしたアグリツーリズムが流行し,ホームステイ事業者の数は増加し続けています。

「ホームステイの流行によって事業者は大きな利益を得たが,その要となった景観を生み出している農家にメリットはあったのか?」
「現在のホームステイ産業の在り方は,地域資源の再生産という観点から見て持続的といえるのか?」
このプロジェクトでは上記の問いに答えるため,ホームステイ事業者とその近隣で稲作を営む農家の両者を対象とした現地調査を実施しています。

マレーシア・タンジョンカラン地区のホームステイ事業者へのインタビュー調査の様子

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