教員詳細
教授
松田 敏信
Toshinobu MATSUDA
- 所属
- 生命環境農学科
- 担当教育コース
- 里地里山環境管理学
- 教育研究分野
- 消費者行動学
- 主な担当科目
- 農業経済学I,農業経済学II,多変量データ解析
- 研究に関連する高校教科
研究の概要
食・農・環境にかかわる社会経済現象の分析・予測
世界では約10億人が飢餓で苦しんでいる一方で,約10億人が肥満など食に起因する生活習慣病を患っているともいわれます.こうした問題はなぜ起こり,どうすれば改善されるのでしょうか.問題の原因と解決の方法を探るには,まず経済の仕組みを理解した上で,必要なデータを収集し,それらを適切に分析することが有効です.経済学と統計学が融合した計量経済学という方法を用い,食料・農業・環境問題の分析に取り組んでいます.
消費者(左)と品目(右)のランダム効果
34,396人の消費者と2,820品目からなる870,903件のビール系アルコール飲料の購買データを用い,消費者と品目の観測できない異質性を階層ベイズモデルで推定しました.
主な研究テーマ
新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が内食・中食・外食需要に与えた影響の解明
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い発令された緊急事態宣言は,国民の暮らしに様々な影響を与え,食生活にも大きな変化をもたらしました.本研究では,緊急事態宣言を自然実験とみなし,緊急事態宣言の内食・中食・外食需要に対する因果効果を推定することで,支援施策などの決定に必要なエビデンスを示します.その際に,時間情報と空間情報をもつ時空間データを用い,時間的・空間的に近いほど強く影響し合うという時空間相関を考慮することで,より現実的な分析を目指します.